世界の民家園 移築保存型野外博物館のデザイン

旅心がくすぐられる1冊。世界36か国の民家園を収録したガイド本。グルジアのジョルジ・チタイア野外民族博物館には、編みカゴをそのまま大きくしたような、壁を枝で編んだ倉庫があるらしい。死ぬまでに訪ねてみたいリストに要追加。
それにしても、アジアよりも東欧の民家の中に、日本の民家に通じるものを感じるのはなぜだろう?

【本書からの引用】

「民家園の起源は1891年設立のスウェーデン、ストックホルムのスカンセンに始まる。(中略)東欧の民家園では正式名称が別にあっても俗称でスカンセンと呼ばれることが多く、ポーランド、ハンガリーなどではスカンセンという言葉そのものが野外博物館という意味を持っている。」(p.12~13)

「日本初の民家園は大阪の日本民家集落博物館だが、本書のタイトルにある民家園という名称は川崎市立日本民家園で最初に使われたもの。」(p.198)

「民家園にとっての教育というと小学生以下が中心になってしまうことが多いが、建築学科や、建築保存技術など専門的な教育にも活用されるべきで、日本でももっと多くの民家園が大学などと連携する可能性が考えられる。」(p.38)

「動物は野生の状態で観察するのが一番であるが、現実にそれを見に行くことが難しい場合に動物園は有効な施設である。絶滅が危惧される動物を同じ境遇の民家も多い。」(p.42)

「歴史的な視点から文化財としての民家の保存を考えるだけではなく、これからの住環境が何を継承していくべきかを考えるという視点が求められるようになるだろう。」(p.42)


【書誌情報】

世界の民家園 移築保存型野外博物館のデザイン

岸本章 Kishimoto Akira
株式会社鹿島出版会 KAJIMA INSTITUTE PUBLISHING CO., LTD.
2012

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