どんと祭

地域の祭の風景っていいなあと思います。
コロナの影響で、祭の開催も難しい状況が続いていますが、1月14日に「どんと祭」に行ってきました。
当日の朝、登校前の長男が、「今日、どんと祭らしいよ」と言うので、「ああ、そうだったね」と返答したところ、「オレの場合、そういう情報が家(親)から全然入ってこない。クラスのみんなが知ってるのに」と残念と不満を足して2で割ったような口調と表情。私は、少々申し訳ない気持ちになり、「行くつもりだったけど、今日だったの忘れてた。みんなで行こう」と言いました。

言い訳をすると、息子のお友達の多くは代々この地域に暮らしていて、家族行事として根付いているのではないかと思うのです。
しかし、私は生まれ育ちが仙台ではなく、仙台で暮らすまで「どんと祭」は聞いたことがありませんでした。

そこで、「どんと祭」について少し調べてみたところ、河北新報のニュースサイトで仙台市歴史民俗資料館の学芸員さんの話をもとに書かれた記事が出てきました。

その記事によると、起源は仙台市青葉区にある国宝の大崎八幡宮だそうです。
江戸末期には恒例行事になっていて、現在は仙台市内の130か所で行われていて、仙台市以外でも元々の風習と融合し、青森県から新潟県にかけて東北の200カ所以上で行われているのだとか。
どんと祭は、仙台が発祥のお祭りだったのですね。

では、お祭りの中身や意味はどうなのでしょう。
史料によると、1849(嘉永2)年の「仙台年中行事大意」に「松焚(た)き」として「門松を八幡の社内にて焚失(たきしつ)るなり」などの記述が残っているそうです。

松飾り・正月飾りを焼く風習が始まりなのですね。
我が家は去年のお正月に買ったお守りや昔のお守りなどを持って行って火にいれました。
大崎八幡宮の裸まいり(裸で火の周りをまわって水をかけられる)は有名ですが、我が家が行く神社では裸まいりは行われていないようです。(少なくとも見たことはありません。)

子どもたちは、恐らく、夜店でクジをしたり、わたがしを買ったりできる楽しいイベントくらいにしか思っていないかもしれませんが、どんと祭の記憶は子ども達の中に残り続けることでしょう。

朝、君がどんと祭のことを教えてくれたおかげで行きそびれなくてすんだよ。ありがとう。

2022年1月15日 masako

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