法隆寺金堂の修理や薬師寺西塔の復元にたずさわった宮大工棟梁・西岡常一氏による名著です。
「木を組むには人の心を組め」とは、堂塔の建築のみならず、会社の経営やコミュニティの運営等にも通ずる真理ではないでしょうか。
【本書からの引用】
「いろんな人が、ぎょうさん法隆寺を見にきますが、ただ世界で一番古い木造建築だからって見にくるんじゃ、意味がありませんで。(中略)古いからここを見にくるんじゃなくて、われわれの祖先である飛鳥時代の人たちが、建築物にどう取り組んだか、人間の魂と自然を見事に合作させたものが、法隆寺やということを知って見にきてもらいたいんや。」(p.72)
【書誌情報】
書 名:木に学べ-法隆寺・薬師寺の美-
著者名:西岡常一 Nishioka Tsunekazu
発行所:株式会社小学館 SHOGAKUKAN Inc.
出版年:2003